TOKUMA
3 min readJun 4, 2019

VISION DRIVEN

佐宗さんより、素敵なメッセージと共に新作の著書をお送り頂きました。

『直観と論理をつなぐ思考法 – VISION DRIVEN』

佐宗邦威 著

読了して:装丁がまず良く、本文で使用している紙も温もりがあり、手に吸いつくようでページをめくる動作が気持ちよいです。で、中身については「デザイナーこそ読んでみるべき」といった気持ちに。

以前、デザイン思考に関する彼の本を(購入して)読んだ時と同様(今回は更に!)自分自身のデザインアプローチを言語化して丸裸にされている感が強かったです。おそらく、デザイナーという職に就いている人間は概ね同じ感想を抱くと思います。デザイナーとしての経験則から、なにげなく日常に取り組んでいる事を、とても丁寧に言語化されているので、少し気恥ずかしくなることすらあります。ちょっと思い上がりすぎでは?と思われるかも知れないですが、わりとそんな感じ。

しかし、そのことはデザイナーの人たちにとって、とても背中を押して貰え(自信も湧いて)嬉しい気持ちにもなります。と同時に危機感の湧く内容になっています。今まで、ノンデザイナーであった人たちも同じ(思考)領域に踏み込んでくるということなので……ただ、それは危機感であって危機では無い(ちょっと身が引き締まるって感じに近い)のです。今まで以上に、仲間が増えるだけなのですから。

私自身も、インフォグラフィックスやデータストーリーテリングなどのレクチャーで、キリトリやオキカエの重要性、手を動かすビジュアルワークともに、妄想の楽しさが広がる話などをするのですが、それらが如何に大切であるかを、丁寧に解説してくださっている本でした。

本の終盤にて、この思考法の目的のひとつとして語られている「人を動かす」という言葉。私自身、デザイナーとして何をデザインしているのか?と問われた際に、「人と人の間にあるコミュニケーションを円滑にして、人の行動に影響を与えることをデザインしている」と考えていたので、佐宗さんと会って話をする際に、時に意見は違っても議論が噛み合う理由はこれだったんだと。とても腑に落ちました。

冒頭、袖にある文章。早速、続きが読みたくなったよねw